W204メルセデスの強制燃焼

最近とても増えつつある欧州車のディーゼル車。首都圏では長く、ディーゼルが規制された過去がありディーゼル車に乗ると長く乗れない
登録できないなど不安要素が多く、僕の身の回りにディーゼル車をお乗りのお客さんが激減しました。

しかし、その後、新しい仕組みのクリーンディーゼル車の登場により国産、輸入車共に多くのディーゼル車が増えてきました。ヨーロッパでは結構前から触媒付きやコモンレール式ディーゼルエンジンはあるのですが、国内では何故かぜんぜん取り上げられず、真っ黒な煙を出しながら走っていたクルマが結構ありました。
クリーンディーゼルはインジェクションのガソリン車と同じく、コモンレールと呼ばれ同じデリバリパイプからインジェクターが付いた物で、さらにDPFと呼ばれる触媒が付いています。いわゆるプランジャーの無いタイプのエンジンです。
しかしディーゼルはガソリン車と違ってPM(粒状黒鉛)物質がDPFのフィルターに溜まる仕組みで、やがて煤が大量に詰まり性能に悪影響を与えるようになります。
なので、その煤を排除しないといけなくなるのです。それを強制燃焼と呼ばれる方法で焼き切るのが今回の仕事です。

ディーゼルで触媒付きと言ってもアドブルーを使う物や使わない物、触媒が無い物までいろいろあるのですが、今回このW204は2200ccの触媒付きで
大変に珍しい仕様(並行輸入車)であります。
乗ると素晴らしい乗り味で、同乗者を虜にするあのメルセデスの乗り味です。
しかし、今回エンジンチェックランプが点灯して、診断機をかけると、パティキュレーションフィルターが上限値とのことでした

さっそく強制燃焼を行います。マフラーからかなり熱い排気が出たり、下回りに燃えやすい物がない事を確認してその作業に挑みます。

20分以上かかる旨のメッセージにOKを押しつつ始めます
じきに回転数は勝手に2000rpmになり、いかにも何かをしている雰囲気になります。

グオーンと響くエキゾーストを聴きながら状態を見てみると

結構な高温になっています。
PM物質は主にカーボンなので高温で焼くことができるのです。当たり前ですが、マフラー近くに手を持って行くとかなり熱い排気が出ています。

20分もかかるので、お昼ご飯を食べます
食べ終わってもぐおーんとにぎやかです

ターボ側の温度が低くなってきました。
この後まもなくして回転数が下がりまして、どうやら強制燃焼が終わったようです。
クルマの周りは妙に温度が高いような。

なんか、エンジンECUがCANとうまく合わない事を示すようなエラーが入っていますが、これは問題ではなさそう
一度エラーをクリアすると…

これは本当に壊れているようですね。
こうして主たる目的のエンジンチェックランプは消えました

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