フィアット500の整備

先日フィアット500の整備の依頼を頂きました
車検が切れる時期なのと、購入して間もないのですが15万キロ超えの過走行と言う事
そして足回りからの異音とのことで、お預かりしました

早速試乗すると、なるほど、左フロントからかなり大きい音が出ています。

なんとカワイイ500
そして後ろに写るサイケな入れ物

良く整備されている印象はあります

しかし…　ラジエーターアッパーホースがアカンですな

ユーザーの方から500はアッパーマウントの不良による異音が多いとの情報が寄せられていたので、なるほど、その線かもしれないような音が出ています。

さっそく外して交換にかかります

しかし、確かに痛みはあれど、それほどひどい印象はありません。
なによりここで、イナリ君が思わぬ指摘を言い出します。

このクルマ、サスペンションアッパーマウントが逆さまに付いている…

このクルマ、このアッパーマウントの傾きを利用して、キャスターとキャンバーを出していますが
なんと、逆キャスターのポジティブキャンバー状態でした。

特にキャスターは後ろに向いて取り付いてしまうのですが、ストラットを引き戻せばどうにか取り付けできてしまうのですね
しかし、ショックアブソーバーは逆さまにテンションがかかり、バンプラバーに無理が行ってバンプラバーは粉々になっていました。

また、今回気になったのは、にダリのタイヤのガタです。
タイヤは外からハブ→ナックル→タイロッドエンド→ラックエンドと構成されていて一人がタイヤをゆすり、もう一人が視認すればどこが動いているかで不良個所が特定できます。今回はラックエンドが悪いことが分かりました。

ちょうど足回りを分解しているのでちょうどよかった

ローターもスタビリンクもまだ新しいので、ここはスルー。
ブレーキ鳴きがあったそうなので、イナリくんが外してサンドペーパーをかけてグリスを塗って鳴かないおまじないをかけます

エアクリーナーも交換します

すっごい色に変わり果ててますが同じ部品です。

次回に続く