ハゲしい塗装劣化

一連のフィアットムルティプラの塗装も今回が最終回。
正直なところ、こういった塗装劣化での補修を望む声は多く、しょっちゅう問い合わせをいただきます
ですが、多くの場合、全塗装または、ほぼ全部を塗装するような場面が多く、対応に苦慮します。
そして、むちゃくちゃ高額です。

今回、ざっとダブルアクションサンダーで削って、シール塗装でサフェーサーを吹く方法はあくまで応急に近く、あまりお勧めできません。
お金をいただいて作業するという事は結果に対して責任を持つことに外ならず、細かなキズや凹みを拾い、ただ削って上から塗るだけではなく、可能な限り平滑で強固な下地を作り、塗装する。場合によっては2度3度塗装も厭わず作業して、初めてきれいな状態になってリリースできることになるのです。
やはり、その手間たるや相当なもので、手のひらくらいの大きさのサンドペーパーで長さにしたら5m弱、幅は2m弱、高さも1.5mほどの金属の塊を、何度も何度もサンディングして、サフェーサーを塗装して、その後もまた水を使った水研ぎで車体を再び何度もサンディングして、塗装するのです。

自動車を塗装しお金を得るためには、まさしく身を削って作業してやっとその対価を頂けるのです。その対価として、ガサガサだったクルマはきれいになり、再び大事にされるのです。僕は末永く大事にしてもらえるように一生懸命作業しますが、決して安い修理ではないのでよーく考えてからご相談いただけると助かります。

さて、マスキングに時間がかかった割に塗るところは少ないムルティプラ

ノンストップサフェーサーで回ったら、カラーベースを塗ります

塗装膜の強度を上げるためにカラーベースにもハードナーを入れて塗装します

3-4回塗ったらクリアーに行きましょう

クリアーは2度仕上げです。泣いても笑っても2回のクリアーだけで終了します。
70℃で20分焼き上げたら出来上がり

マスキングをバリバリ剥がしたら、組付けましょう

組み付けがしやすいドアヒンジ。

ルーフアンテナを取り外すために外した車内灯も組み付けます

なんかいい感じになりました

ちょうど同じような時期に本国にいたであろう2台

これにてムルティプラは終了
しっかしぶさいくなクルマだなあ

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

前の記事

Twins

次の記事

部品めくり