シトロエンC6の整備 その5002

今は情報時代。PCの電源を入れてキーボードを叩けば殆どの情報は手に入ります。
その昔、19才くらいの頃、HPラブクラフトのクトゥルー神話が読みたくてあらゆる書店や古本屋に出向いては探しまくりましたが、見つかることはありませんでした
もちろんそれはメタリカの2ndライド・ザ・ライトニングに収録されているコール・オブ・クトゥルーから知った物で、いったいどんな内容なのかを知りたくて探しに行ったものです。誰も知らなかったこの本ですが、バイト先に東大の文Ⅱに行っている人だけはHPラブクラフトを知っていて驚かされました

やがて、その後クトゥルー神話の本は見つかるのですが、翻訳本であるだけでなく、なんとも難解な物語に、結局最後まで読むことはできなかった覚えがあります。
翻って、この時代、本当にほとんど情報は手に入ります。だから自動車の整備も、多くの場面でネットに救われることが多々あります。
もちろん、それでも解らなくて誰かに聞いたり、ヒントを探したりと何の努力もなく、必ずしも手に入る物でもないのは事実でありますが。

しかし、このC6と言うクルマの事は恐ろしいまでに出てきません。
しょうがないのでマニュアルをヤフオクで購入しましたが、ど～も内容がそぐわない。それはV6でもディーゼルのマニュアルだからでした。
なぜか、ネットで販売しているマニュアルはみな一様にディーゼルの物なのでした。
V6もわずかに載っているのですが、本当にわずかで、しかも必要最低限しか載っておらず、到底役不足でした

それでも作業は進み始めました。
オイルが漏れてどうにもならないのはタペットカバー。しかし、タイミングベルトの交換も行うワケなので、同時進行です。
前回の記事でタペットカバーパッキン単体は存在せず、カバーごとを買い、しかも一番漏れの強い、奥側のカバーは既に製造廃止で手に入らないという…

かなり困った状況に追い込まれました。

さらに、取り外しが難しいテンショナーにドライブベルトも傷んでおり

相当数の作業内容と部品が出るのが、早い段階で容易に想像がつきました
されど乗り掛かった舟、同じ船の旅人を捨て置けず作業はイナリくんの手により、航海が進んでいくのでした

タイミングベルトケースが外れましたが、ここまでも結構な作業量です。とにかボルト数が多いのです。
小骨が多い魚の骨を取るような

ここで、先に取り寄せたES9用のマニュアルが全く違う事に気が付き、改めて見るとディーゼル用だったことに気が付きます。

そこで他の資料がないかといろいろ探しますが、見つかりません。

イグニッションコイルもオルタネーターも漏れたオイルで汚れています。

こんなクルマ、救える事ができるのか？心配が募ります。
とりあえず、各プーリー固定用のペグを打ちます

ここまではまあ、良いのですが…

カムのロック用ペグはシリンダーヘッドの穴に挿すだけなのですが、エキゾーストは長穴ですが、インテーク側は丸い穴なので、位置が正しくないと刺さりません。
この状態ではインテーク側に入らず、インテーク側を合わすにはそれそうなりにエキゾーストのスプロケットを回さないといけません。
ベルトが伸びてカム位置がずれているのでしょう
タイミングベルトは間違えを犯せば即、ブローにつながりますので、細心の注意を払う必要があります。
誰でも一番最初は初心者です。一つ一つ丁寧に確認して作業をしないといけないのですが、情報があまりに少なすぎる
そこで、ネットでいろいろ探しますが、全く見つからず
youtubeで見ると
タイミングベルト交換のチュートリアルは出てきましたが、殆どが可変バルブタイミングの無い、違うタイプのエンジンです。
V6ならみんな同じかと思っていたら、アップデートされているのですね。
このC6に積まれるのはC5の一部でも同じVVT付のES9Aと呼ばれるモデルで、それより前の406や407に積まれていたのはES9J4などと呼ばれるモデルのようです。それは可変バルタイを持たないので、全く違うシチュエーションとなります。

僕は最初はどんなクルマも苦労するので、それはそれで必要なことと思いましたが、とにかく進める為に情報の収集と部品の手配に追われるのでした

全く情報が無い中で進む作業に不安を感じつつ進むC6
さてどうなる事やら。