アルファロメオ147 2.0TSの修理 塗装編

以前マセラティの時にも書きましたが、自動車の塗装については各自動車ごとにカラーコードと呼ばれるものが存在しまして、そのカラーコードから塗料の配合を調べて色を作ります。

今回は846のネロ ハラマ、ハラマブラックと言う色です。

濃い青、黒、マルーン、シルバー、オーカー、イエロー、そしてメタリックの添加剤。そんな構成です。
ちょっといろいろな事情から調合を大々的に載せるのは控えまして、その塗料を順番に入れるとこんな感じ。

これをかき回すとその’ネロ ハラマ’になるのです。

しかし、このノーマルのカラー配合だとまるで赤味が足らないのです。以前のマセラティと逆。
赤味が欲しいですね

しかし単純に赤を入れるという感じではないのです。

ふわっとした黄色、金色味が欲しい感じです

ここで何を足したらどうなるというのはその塗料の持つ色足を知らないとなかなか近づかないのと、何が足らず何を入れれば良いのかを理解して実行しないといけない知識や技術も必要になります。

少しづつ他に色を足して近づけます。都度都度スプレーガンを洗います。

かなり近くなってきました

最初の色と比較してみると

これで塗装します。

このフロントドアは色差を感じさせないようにするボカシパネルです。
当然最初から塗装色で塗られていますが、リアドアはサフェーサーのままなので、リアドアを先に塗って条件を合わさないといけません。
そこで、正規のボディ色のフロントドアを一度かくして先にサフェーサーを止めていきます

色が色なので簡単にとまりました。

前に作った色合わせをしていない塗料で下塗りします

ここからぼかし塗装をします ドアの1/3くらいから、その他の部分まで先ほど調色した塗料で塗装していきます

翌日完全にシンナーが抜けたのを確認して次のステップに写ります

クリアーを塗ります。

世界的な環境基準に合致する高性能なクリアーなVOCエクストラクリアー。5Lで国産塗料の一斗缶(18L)とほぼ同じ値段します。

1度目は軽く載せて

2度目はがっちり

これで65℃で20分焼きます。
流れないでね~

焼き上がりました。

まさしくギリギリで流れず

前後のドアはこのように開閉できるようにマスキングしています。

タイヤを取り付けてブースから出します。お疲れ様でした

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アルファロメオ147 2.0TSの修理 塗装編”へ2件のコメント

  1. Osamu Hasebe より:

    素晴らしいの一言です。スタンドックスを長年使われているとはいえ「感動」です。これこそ自動車補修塗料のあるべき姿。本家本元のヨーロッパより完璧な仕上がりかと。日本人の調色・微調整の感覚がプラスされるので本国以上になるんですね。とっても久しぶりにコメントさせていただきました。大昔の元スタンドックス伝道師より。

    1. mpi-bp より:

      ご無沙汰です。ありがとうございます。今も変わらずやっております。

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