フェラーリ360モデナ F1の調整
美しくも儚い印象のフェラーリのAT、F1マチック
やはり多くの人たちはロボタイズドトランスミッションには、少なからずセレスピードのイメージが付きまといます
セレも完調で、クラッチやその周辺部品が整備されているクルマは極上であるのは間違いありません。
F1も恐れることはありません。むしろセレとは違い多くの構成部品に支えられ、実にすばらしい仕組みであります。
アクチュエーターはなんだか恐ろしい様相を呈していますが、本来人間が行うギアシフトの上下左右をコントロールしているのです
そしてF1ポンプと、マスターシリンダの役目を担う油圧のアクチュエーターユニットからなります
これらは人間であれば、クラッチ操作を意志のまま自由にコントロールできるのですが、機械式の変速なので、時々調整しないといけないのです
診断機を接続して
まず、エラーコードが無いこと
キャリブレーションからの
設定から選びます
クラッチのコンフィグレーションを見て
これらは実際に走らせて設定していくのが良いようです
この調整で全く違う運転フィーリングになります。
一気に運転しやすくなるのです。
多くのスキャンツールが今や市場に出回っていますが、マセラティやフェラーリのF1設定ができる機械は多くありません。
しかし、クラッチが減って設定が狂ったまま乗ることはかえってクラッチの寿命を短くするように思います。
よく、セレスピードなどでシティモードで乗るのは良くないという通説がありますが、あれはギアチェンジを手動で行うのが良いのではなく、ギアがDにある場合、必ずクラッチは踏んだ状態になっているので、レリーズフォークがベアリングを動かした状態にいることが問題なのだと思います。
ですからNの状態にする、すなわちまるでMT車を操作しているように、信号で止まればNにして、足を休ませるようにすれば楽なように、セレもNにしてあげれば負担が少なく、長持ちするのだと思います。
F1は操作がしばらく行われないとすぐNに勝手に戻る仕組みです。
フェラーリやマセラティのような超高出力のエンジンに付くクラッチは圧着力も強いですから、レリーズシリンダが押すにせよ、引くにせよ大きな負担がかかるのは間違いないのです。
クラッチやレリーズベアリングを長持ちさせるためにも一定の間隔でF1をキャリブレーションさせるのは、クラッチにはとても良いと思います。