カングー前期の修理 後編。
現在のクルマの修理は情報が非常に大事になってきます。
今回、エンジンのかからないカングー。状況証拠だけではなく直接証拠をおいかけてトラブルシュートしないといけません
なんだかナナメですみません。
今回重要になってくるのはなぜ、エンジンがかからないかと言う根本的な問題。
まず真っ先に果たして12Vが図中120番、真ん中のデカイ四角のECUに行っているかを検証します。
全くヨソどころか、コネクターさえ経由せず、ECUに行っているF3インジェクションヒューズ
まずこれが切れていないか確認。そしてここに12Vが来ていればOK
続いて、赤い丸のF1ヒューズ。これはフューエルポンプに行きポンプモーターを動かしているメインヒューズ。あとリレーのトリガーの電源とおぼしきF5ヒューズ
これらも12Vが来ているかを点検してOKであれば、次に236フュールポンプが回ってるかを点検
フューエルポンプは927ショックセンサー(よく欧州車で見る赤いフタのされたいかにもエマージェンシーな感じのボタン)によって管理されているので、もしポンプが動かなければ短絡させて原因を見る。
どれもOKであれば、778イグニッションコイルのCに12Vが来ているはずなのである。
先日のブログにも書きましたが、コイルCに12Vが来ているにも関わらず、AとBに信号が来ないのはECUがさぼっているからなのであります。
先の点検からECUには12Vが行っているのは明白で、となるとダメなのはECUと結論付ける事ができるのです。
という事で手に入れてみました。中古のECUセット。
シーメンスのシリウスシリーズ。そしてボディコントロールモジュール(BCM)イモビライザーポンダー、キーレス。
そしていつもの地獄のBCM取り換え
今回は並行のヒダリハンドルで少しはマシかと思ったら、やはり手がギタギタになります。
この奥に張り付いているのです。
岩のくぼみに張り付いたカニを取っているような感じ
取り替えました。
この間、数時間の時が流れて。
全部元に戻して、エンジンキーをひねります。
緊張の一瞬。
ほとんどクランクキングなしであっけなく一発始動。
エンジンは全く何事もなかったように正常に、正確に回転を続けます。
全く何事もなかったかのように吹け上がり、実に良い感じ。
イモビも正常です。
いやっほい! いっちょあがり。
キーの中身を入れ替えたら、リモコンキーが使えなくなってしまったので、修理します。
ボールペンのさきっちょでポロリと取れてしまったスイッチ。
丸いボタンが今まで付いていたボタン。四角いのはウチの在庫のマイクロスイッチ。
ふり返って違うところを見るとなくしちゃうちびたスイッチ。
新しい基板にスイッチをはんだ付けしました
見事に仕事をするようになりました。
原因はこのカプラーが破損したことにより防水性能が低下して、水が入っちゃったのではないかなー?と思います。
あ、隣にショックセンサー見えますね。
さてこれにて一件落着!
とならないのが、MPIに入庫するクルマなんだなー