恐怖の大王再び

集中審議中の166。並行車で、左ハンドル 赤い内装がスバラシイ。

整備も全部終わり、試乗に出ようとした刹那
大きい通りに出て加速しようとアクセルを踏んだら、変速せずにスゴイ回転数
あれ? スポーツモード??

と思うも、間もなくATのウオーニングが点灯。信号を渡ったところで止めてPに入れて深呼吸。
もう一度Dに入れるとドンと激しいショックを伴い3速ホールド。エンジンを切っても変わらず。

急ぎ工場に戻り診断機を当てるも

ウオーニングはあるのにエラーが無いとはどういうこと?

診断機を外してエンジンを再始動させると何事もなかったようにウオーニングが消えて普通にDに入ります。
なあんだ、一時的な物か、と走りだすとやはりスムーズに変速できず、やはり警告灯が点灯。

翌日朝から分解して見てみます。

ああ、大変な事になっていました。

既に手遅れだったのです

これがヒーターコアの真下にあるコントロールユニットの末路なのです。
166の多くがこのトラブルにより廃車になりました。新品部品は当時でも35万円くらいしたと思います。
また部品は既に生産を打ち切っていて、とっくに手に入らない貴重な部品です。
そう、これが166に引導を渡してきたのです。

ちなみにLLCは他にも上の黄色いリレーユニットも壊しますし、ATのECUの前のエアバッグのECUにも被害が及ぶのを見たことがあります。

ユーザーに事情を説明して、さらに高額な修理になる事を告げます。しかし恵まれたユーザーの元にある車は幸せです。
二つ返事で作業を依頼されました

MPIにはテスト用の最後の1個がありましたので、それをお譲りして修理は完結します

旧い166とはいえ電気デバイスはたくさん使われています。
こういった高価な部品が壊れるのには心が折れそうになりますが、今回は恐怖の大魔王を追っ払ってさらに自動車を可愛がってもらえる事になりました。
全てのユーザーがそういった状況の中にあるとは思えませんが、現存するあまねく166がこうである事を願います。

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