ランチア V6の整備 その2
整備中のカッパ。特集する2回目の今回は水回りまで
長きに渡り制動を提供し続けたのはブレンボの4ポッドキャリパー。結構大型の物です。
これも以前僕が乗っていたカッパには無い物で、最終型から採用されました。

カッパのシャシは166と共通なので、エンジン回りが整備し易いのです。これはテーマも同じで、このように大きな開口部があるので、整備性は良いです。
156や147はエンジンを載せているサブフレームのカタチが違うのでこれよりはるかに小さい開口部で、整備性も悪い印象があります。

ウオーターポンプは上下に分かれていて、僕らはこれを「おうち」と呼んでいます

タイベルやポンプのみなさま

ポンプはエンジン反対側のサーモスタットからから伸びるパイプに、Oリングを介して取り付けられています。
今回はウーターポンプだけに留まらず、サーモを繋ぐパイプの両側に付くOリング全て、またサーモスタットそのものも交換する対象です

これが僕の言うおうち。この「おうち」を外す為にカムスプロケトを外さないと、4本のボルトも外せず、当然、パイプのOリングも取り換えられません。
知らずにスプロケットにしるしを付けただけでカムのボルトを外してしまうと大変な事になるのです。

取り外したウオーターポンプ。一見キレイに見えますが拡大して大事なところを見てみましょう

ひびが入っているのが見えますか? 純正のプラスチックのプロペラはこうしてひびが完全に向こうまで抜けてしまうと、シャフトが空回りして、冷却しを循環できなくなりオーバーヒートを起こすのです。電動ファンの故障により発生するオーバーヒートと違ってウオーターポンプの故障はスゴイスピードで激烈なオーバーヒートを起こすので大変に危険なのです。

パイプのOリングは既にゴムとしての柔らかさを失い、プラスチックのようにカチカチ。はず時に簡単にバラバラになってしまいます

これがそのパイプ。いつの間にか組んでしまったので全景は撮影できず。

新しいウオーターポンプが取り付けれています。
そしてこの時に、クランクのフロントシールを交換するのです。

そしてこの時に例の問題が発生するのですよ
アルファV6のフロントシール問題 | 輸入車の丁寧な修理ならMPI メサイアパーツインク 埼玉県所沢市
続きはまた次回。