ベンツかわいや

もう何度となくブログに登場したメルセデスW210のお客さん、以前、エアコンのブロアファンの記事を書きましたが、ブロアファンの修理が終わって納車したその晩
なんと夜10時頃にクルマが動かなくなったと電話がありました。

遡る事10日ほど前、ブロアファンの修理で預かる際に、何か変な音がするという話と言うか相談はその時に伺っていました
また、エンジンオイルの油漏れも。
以前よりトランスミッションは何とも言えなベアリングの唸り音が、かなり前から聞こえていたので、それが大きくなったのかと預かって乗ってみると
それほど気になるほどの音はしません、いつも通りの音でした。
ブロアファンの作業をして、アイドリングでのかけっぱなしや軽い試乗をしたりして、冷房に問題が無いことを確認して、納車に向かいました
その際は特に問題ありませんでした

しかし、恐ろしい顛末はすぐにやってきました
エンジンは元気よく回るが前にも後にも行かない、幸いにしてファミレスの駐車場に入れたので、そこで動かなくなってしまったとのこと

保険のロードサービスのレッカーを呼んで翌日の入庫を目指してその日はなんとかやり過ごしてもらいました。

そしてメルセデスはと言うと

どうもAT本体がダメなようです。
要はクラッチのあるトルクコンバーターかオイルポンプが壊れたのではないかと思います。
遅かれ早かれトランスミッションのトラブルなので、中古のATとそっくり交換する事になりました

鴨下商店で良い中古のATが出ましたが、かなり高価です。
しかしやむを得ません。長く乗るであろう未来があるので、あんまりぞんざいな中古品を載せる訳にもいかず
キャリア30年選手が3人で取り掛かります

あれこれ順番やどこを外すどこを外さないを打ち合わせながら外していきます

ヒートシールドを外し、マフラーを外します

前後のカップリングを外してプロペラシャフトを外します

トランスミッションのマウントも外しました

ミッションジャキで支えています

この後、ミッションジャッキを下してみATの位置を下げます

O2センサーやATのメインコネクターを外して

ATの上側が開きましたので、ハウジングを止めているボルトから抜き始めます

メルセデスはFRなので、長いエクステンションバーを使ってアクセスします。
しかも、エンジン側ではもう一人がドライバーなどを使ってソケットが抜けなくなるのをアシストします

ここで出来る限りのボルトを外します。

さらにフライホイールとトルクコンバーターが止まるボルト/ナットを外します

そしてATミッションを外します

さらに下側の残りのボルトを外してATミッションASSYを外します

ついに離れました

簡単な工程のように書いていますが、かなりな重労働ですよ。まあ、それでも分解する方が組み付けより圧倒的に早く終わります

フライホイールが丸出しになりました💛

フライホイールは3か所6本のボルトでATトルクコンバーターと止まっていたのがわかります。
イタリア車やフランス車を多く作業しているとメルセデス、ひいてはドイツ車の出来の良さを痛感します。
ここまで実に予定した通りの作業量で来ました。

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