The curse Ⅱ

やっとエンジンがかからなくなる地獄から解放されたカングーにはまだやらなければならない仕事がありました。

ずばりエンジン不調です。
預かった際にも大変な不調で、スロットル、ECUの交換により不調は撲滅できたと踏んでいましたが
かなり調子は良くなったものの、以前、アイドリングでの不調があり、それにより時よりチェックランプが点灯することがありました。

さすがにそのまま返す事はできないので、強制的に続きを作業することになりました。
主に奥様がお使いになるので、この際、徹底的に修理することにします。

ここでの問題はDf110です。その他の125,129、254は前のトラブルコードの残りであると思っていました。
思っていた、と言うことは違う結果が発生するのはのちに説明します。

このDf110 破壊的なミスファイアとあります。
通常、イグニッションコイルなどの異常の場合、何番のミスファイアなどと具体的なシリンダーを指定する場合が多いのですが
この内容だとおそらく複数ないしはすべてのシリンダーで問題が発生しているものと考えられます。

果たしてそんなことありうるのでしょうか?
確認するまでもなく、つい最近、シリンダーヘッドもオーバーホールしているしタイミングもがっちり合わせているので考えにくい。
念のためにスパークプラグなども用意していろいろ行いますがどれもどうも決め手に欠きます

そこで登場させたのがこれ。

部品取り車を買ってきました。
実はヤマを張っていたのです。
どうもこのエラーコード、燃調系と深いかかわりがあるようで、

インジェクターを交換します。

片や2万キロ弱のインジェクター、部品取りから外してきた31万キロのインジェクター。
結果はずばりでした。劇的に調子が良くなりました。
今までの不調がウソのようです。とてつもなく気持ちのいい直り方。

しかし….しかし完全に克服したかのように思えた整備終了の想いは、無情にもするりと両手から逃げていきます。

1時間ほどアイドリングさせて様子を見て、試乗に出ようとすると、突然、大きなハンチングと共にアクセルペダルに反応しなくなります

見覚えのあるコードが再び…

翌日、冷間での状態は絶好調です。しかし30分もアイドリングさせておけば、ブーンブーンブーンと意思を持っているかのように激しいハンチングを伴って800-1500回転を行ったり来たりします。
鼻血が出そうになるのをこらえながら、いろいろ確認します。この状態では全くなにもできずアクセルペダルには反応せず、Dに入れたりRにいれると痛烈なショックと共にチェックエンジンが点滅します。

スロットルボディからコネクターを抜いても全く状況が変わらず、僕はECUも疑いましたが、イナリくんはこうなっている時にスロットルボディが触れないくらい熱いと訴えます。しかし、新品のスロットルボディを使っているので、壊れているとは考えにくい。
しかし、症状は明らかにスロットルボディの故障です。

それでもアクセルペダルなどを部品取りと変えましたが全く変わらず。

そこでイナリくんが部品取りのスロットルボディを取り外して、新品の代わりに入れ替えたら、嘘のように症状がぱたりとでなくなりました。

なんと、スロットルボディが不良品だったのです。

長い長い旅をしてなんと帰ってきたのは一番最初に交換したスロットルボディの新品の不良…. ここまでまるまる1週間悩みました。
そこには初期の不良のECUやスロットルの問題はありましたが、それにしても交換した新品が問題で、中古のスロットルの方が調子が良いとは….

ここから何日も繰り返し試乗する日々が始まります。
何より不安の無いクルマを渡したい。その一言に尽きます。
次回に続きます。

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