Sunshine of Love

以前、パワーウインドウの修理で入ったマセラティグランカブリオ。修理中にソフトトップをしまう機構が壊れて、そのシリンダーを交換する事になったのですが、やっと部品が入庫したので再度お預かりしました

しかし、無情にもトノカバーのシリンダーが壊れて大量のハイドロフルードが漏れまして

これを修理するのですが、あいにく国内に在庫は無く、海外から取り寄せました

この油圧シリンダー。とんでもない値段です。
このMC12に限らず、グランカブリオ全般にこのシリンダー使っていますが、左右とも結構な値段です。
特に右側にはセンサーが付いているので、べらぼうです。今回は2本とも交換する男気あるユーザーさんです。まさしく乗るユーザーを選ぶクルマかもしれません。
尤も2本とも油漏れしているので、2本とも交換せざるを得なかったのですが、出先でコンバーチブルを途中まで開けた時とか、大雨が降りはじめとかでなくて、本当に良かったと思います。

作業はなかなかハードルが高いです

この中半端な位置で止めて作業をするのです。
そして油圧が無いので危険いっぱい夢いっぱい

ソフトトップとトノカバー共に棒1本で支えています。ヘタに作業中倒れてきたら指の2-3本持って行かれます

ポンプが居ました。最初、車載工具かと思っていましたが、よく見るとスポンジの下に無数のパイプのようなものがいっています

これを分解してオイルの具合を見たり、ポンプの動きを確認しないといけません

正直に言ってしまうと全く資料らしい資料は無く、全くの手探りでの作業です
小包を解包するとポンプが出てまいりました

オイルを入れる所が見つかったので、そうしたら次にシリンダーを交換します

小さなプレートをずらしてパイプを抜きます。すごく細いパイプであんなに重い部品を動かしているのですねえ

新品のシリンダーを組み込みます

それぞれ取り付けます

続いてハイドロリックオイルを入れます。もちろん対応品のセントラルハイドロリックシステムオイル

しかし、注入口は大変に小さいのでシリンジを使って入れます

きれいな緑色のフルードです

何度かシリンダーを手動で弾いたり押したりして少しシリンダーにフルードを呼び込みますが、到底エアが抜けるはずもなく
診断機にシステムのブリーディングがあるか確認するも…

特にありませんでした
もはやこれまでと、車両側のスイッチで閉じるボタンを押すと、少し動きがありました。
タンクのオイルが減ったので足します

これを繰り返すと完全にエアが抜けたのか

複雑な動きを見せて、開閉するようになりました!

別角度から

おお素晴らしい。国内外を含めて交換時のチュートリアルなんてありません
なので出来た時の嬉しさはひとしおです。本当にうれしかったので動画にしました

減ったフルードを足して、小包を閉じたら、どんどんくみ上げてここは終了です

こういった高級輸入車も車歴と共に壊れ始めますから注意が必要です。クルマは買いやすくなっても、部品は数千万のクルマ用と言うのを肝に銘じておきましょう
お乗りの皆さんも気をつけなはれや

まだ他にも作業があるので、続きます

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