A ghost never disappears

昨年末、突然パーキングブレーキの警告灯が点灯、点滅したグランカブリオ
その際の記事は1月の3日と4日に書いてあります。

その際にはボタンが悪いって言っていてボタンを交換しても消えないならECUとモーターが一体になったパーキングブレーキASSYではないかと結論づけたワケです

修理工場にとって、部品を交換したのに直らない事ほど恐ろしい物はございません。
それゆえ、しっかり原因と結果を究明して、可能な限り検証しないといけません

MPIの社是でもある、論理無き行動は無、行動無き論理は死。
必ず、トラブルには原因があり、原因を突き止めるためには検証が必要です

しかし… もうこの頃のクルマになるとなかなかはっきりとした、原因を掴むことが難しく、これがこうなったのだから結果としてこれであろう
と言う、どこか軽い状況証拠だけで動くようにならざるを得ない場合にも遭遇します。

そこで今回も、ボタンが悪いと言っているのにそのボタンを認識できないECUに問題があるのだろうという事で、ECUを取り寄せたわけでございます

とりあえず、パーキングブレーキのテンションはかからない状況で、モーターを交換します

しかしこのクルマ、トランクの小ささもさることながら、びっちり物が乗っかっています

バッテリーを取り外すのも一苦労

ついにパワーパーキングブレーキASSYに手をかけます

とりあえず用意したEPBユニットに交換します
そして再び来た道を戻ります

まずは使えるようにします

いわゆるプロキシライティングするのです。それはすなわち、この部品があなたの部品ですよ~とクルマに教え込む作業です

キーをOFFにした後、ONにせよと

そこからEPBのエラーを除くとやはりCANのエラーが出ます。そりゃ自分の部品じゃないやつが来たので、ECUが驚いているのです。
しかしここで、エラーの削除をやればキレイさっぱり、消えてくれるわけです

そう、そして消し込んだ後、再度エラーをスキャンすると、なんとそこには….

変わらぬエラーコードだけが残されていたのです。
敵に向かって最終兵器を撃ち込んで大きな煙が発生して、やっとやっつけた。と安堵したところに、煙の中から無傷の敵が現れたような印象です。

何をやっても全く消えないこのエラー。世界中のフォーラムを覗きました。マセラティに限らず、プジョーのEPBでも同じようなコードがあるのでそこも覗きました
マセラティやフェラーリのフォーラムでわずか2件ほどこのC1555と言うエラーのチャットを見つけましたが
なんとそれ、解決していないまま終わっているのです。

もはや正常な思考など飛んでしまい、半ばパニックになり始めた時にはっと顔を上げるとそこにはPARK OFFのボタンが… あ、もひとつボタンがあるじゃん

もう僕に残された道はこれしかありませんでした。
つづく

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