ここは地獄の一丁目

先日、エアコンの修理を終えて無事に出庫したマセラティクアトロポルテ
コメントでネタバレの部分もありますが順を追って見ていきます

驚異的なまでに美しいデザインなのは見た人、所有した人しかわからない、とてつもない所有感があります。
ましてやそこにフェラーリのV8、4.2Lエンジンが鎮座しているんですから
2トンを越える車重を、軽々加速させる強心臓のすさまじいエキゾーストに心絆され…

なんて美談は通用しません。現実は常に事実として試練を突きつけてきます。

納車を終えて、お昼ご飯も食べてココロ晴れやかな、ニートな午後三時
突然の電話で状況は暗転します

「エンジンがかからなくなりました…」

ええっと、このクルマはバッテリーが悪く新品に交換したばかり
バッテリーの不良? とにかく工具を持って現地に行きます。

現地はMPIからクルマで15分くらいの場所、近くて尚、自動車を止めてもとりあえず問題にならないところだったのが幸いでした
カメラを持っていきませんでしたので、画像が無いのが残念です

現地について、クルマを見るも、セルどころか、キーレスすら効きません
バッテリーの電圧を測るとなんと10.8v

スターターでエンジンをかけると普通に始動可能でした。
とりあえず、緊急用に持って来たバッテリーを取り付けてご自宅駐車場まで移動し
この日は終了。原因はバッテリーが壊れたか、オルタネーターの2つしか原因はありません。

後日、うかがってテストすることにしました

心なしか悲しく佇むクアトロポルテ
今までの経験で、新品のバッテリーが突然悪くなる事例は、殆どがオルタネーターでした
おお、神よ、彼を救いたーまえー♪

緊急用のバッテリーを取り付ける前にテストだけしておきましょう

基準のCCAに200近いアドバンテージがあるバリバリの新品

取り付けて状況を確認します

まあ、これでも12.23vならまだ…

リップル問題なし

負荷をかけた電圧はかなり低いです。
続いて電流の部。

負荷をかけた上体で16-7Aしか出力していません。
ゼロ回答がやってきました。

純正のオルタネーターは出力が150Aですから、通常のアイドリングで30-40A、負荷状態なら80-100A出してもおかしくありません。
それがたったの16Aですから、どんなにでっかいバッテリーでもやがて簡単にからっぽにしてしまいます。

いつから調子が悪かったのかは解りませんが、既に僕の所にあったときには調子悪かったのかもしれません。
MPIでは賭けたり止めたりも多くしましたし、試乗やアイドリングのまま長く置いたりしていましたから

で、こうなると

下手人はアレですね。

オルタネーターです。
オルタネーターはご覧の通り、サージタンクの下です。
フェラーリエンジンのアイコンのようなヤツの下ですから、結構やっかい。

感覚的にはこのような感じ

この王将を取り外すのです! イヤでしょ?
奇しくもこの日の午後は166のオルタネーター交換の作業でした

今年の夏って本当に暑くて、よその工場でも、いろいろな車種の修理の依頼がきっと多かったと思います。
部品の到着を待って入庫するリスト入りする事になりました。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

前の記事

必要なくなったの?

次の記事

診断機を修理