Allied forces
もう、一縷の望みすら打ち砕かれて、いよいよ無理の二文字が頭をよぎります
はたしてこのクラッチマスターの件でどれほど悩み、何日思いを馳せたことか
ある日はネットで夜な夜な部品を探したり、ある日は対策をした人がいないか探したり。
当然、並行輸入車なので、国内にこのクルマ、この部品の記述はありません。
なので海外のフォーラムを頼りに探しますが、なぜか無いのです。
またある時は、夜、寝る前に、19.03mmのマスターで走らないわけではないので、それに乗ってもらうか
慣れれば普通に乗れるんじゃないか、などいろいろ考えました
もちろん、物理的には乗れるでしょうが決して楽しくないです。クラッチは重く、半クラッチの間が異様に短い為にすぐにエンジンスタールしてしまいます。
悩ましくカップキットを眺めていたらふと…

べつに出来上がった部品でなくてもいいんじゃね?
つまりこの教えてもらったカップキットのシールを使って、ピストンは作ってもらえばいいんじゃね?
と考えました。幸い僕らには機械加工屋さんの市川さんとのパイプがあります。
旋盤で希望通りの物は作れないか、イナリくんを使者にしてお願いに行ってもらいます
後日

想定していたクオリティを遥かに凌ぐ物が出て来ました。
ジュラルミン製です。

シャフトの当たる部分も希望通り

反対側のカップ側も

このようになり、カップキットは国産の物が使い続ける事ができるのです

さらにはオリジナルのと同じ長さになるようにカラーまで作ってくれています

さて、準備を整えて組み付けに参ります

カラーを切って長さを調整したり下準備が続きます。
現syあは左ハンドルなので、クラッチペダルは一番外側。
これ、右ハンドルの方がそうとうキツイと思います。とはいえ、左が楽かと言えば全くそんなことなく

満足に本体は見えず

取り付けはあまりに無理な体勢で行うので、長く行うと気持ち悪くなってきます

クラッチ内の空気を抜きました
ついにその時が来ました。
試乗に出かけるも、もー、信じられないくらいのクラッチレスポンス。

もう日本内外様々な人とのこの部品について話しました
その背景から今回の修理方法が生まれたワケです。
関係された方がには、お礼の言葉もございません。
特にカップの情報を頂いたIさんには心より感射です。
この提案がなければ、今も困っていたかもしれませんね

極上の乗り味が復権いたしました。
やっと長きに渡る整備にピリオドを打たせました。
おしまい。

