156後期のエアコン修理
さて、初めていらして頂いたお客さんの156。エアコンが効かなくて入庫です。
最初のご相談では、強烈な異音がするときは効かないそうで、この時期エアコンが効かないのは危険なので、早めの入庫となりました。
来てみるとそれはそれはきれいなヌヴォラブルーです。

とはいえ、やる事は全て同じでバンパーを外して交換作業します。

今回の作業はエアコンのサイクルシステムのオーバーホールです。
したがって本来ならコンプ、レシーバー(ドライヤーフィルター)、エキスパンションバルブの3点交換なのですが
156はエキパンがエバポケース内にあり、交換にはダッシュボードの脱着とエアコンユニットの分解などの作業になり、費用が高騰しますので、エキパンは交換せず
フィルターとコンプを交換することで解決しなかったら、その時はダッシュボードを分解しようという事になりました

フィルターは結構な汚れ具合。ちょうど交換時期でした

フィルターは種類があるのでよく部品番号を見ないとですね。

スナップリングを入れて

この上に蓋をしたら出来上がり

一方コンプ。

意外なほどキレイです。

取り付けて試運転。

絶好調です! エバポレーターが冷えて結露して、その水がいっぱい出てきます

しっかり冷えたガスが低圧パイプからコンプに戻り、コンプレッサーを冷やします。キンキンに冷えた冷媒が通りますので、低圧パイプが結露しています

異音の原因を見てみます

やはりクラッチが壊れて接触した跡が散見できます。

この画像だと分かりにくいですが、真ん中のシャフト近辺が濡れているのです。
リップシールからクーラーガスがスローリークしていた可能性もありますね。

さてユーザーにお返しするときが来ました。



156、楽しいクルマです。2500ccの強心臓を、今となっては小さなセダンに詰めて6速マニュアルでかっ飛ばすなど最近では考えられない、楽しさいっぱいのクルマですからねえ。
大事になさって下さいね。
ご利用いただきありがとうございました。