続・カングーⅡのAT不調
AT不調を訴えたカングーⅡの整備その続編です。
ユーザーの訴えでは、主に高速道路でギアが変速しなくなるなどの症状が出て、一度、路肩に止めてエンジンを切って、電源再投入で再び元に戻る
そんな事が度々起こっていたそうです。ATの警告灯が点灯すると、いわゆるリンプホームモードと呼ばれる故障から機器を守るセイフモードになって
3速固定になるのです。3速から走るので走りだしは超ゆっくりで、まるでATが滑っているような感覚での運転になります。
3速なので、スピードに乗ればそれなりにスピードが出せます。しかし、あくまで家に帰れるようにする、言うなればクルマの計らいですから、そのまま乗ってはいけないワケですよ
しかして、エンジンを切って、再びかける時には警告灯が消灯して再び普通に走れるということは、電気的な故障が主と考えるべきで、機械的故障、例えば、いつまでも変速しないとか、つねに激しいショックが出る、こういうのは機械的な故障が疑われます。
今回は電気的な故障と断定しているので、バルブボディまで一直線。

オイルパンをはぐればバルブボディはすぐそこ

コネクターのツメを割らずに一つ一つ丁寧に外していくのです

バルブボディが外れました。
はまだ赤色に見えますね。

取り外したバルブボディを洗浄します。

いくつか小さなフィルターもあります。

なんだか気持ち悪いバルブボディの中身。この道の通り方などを換えて変速していくのです。

ボルトも種類があったりしますから慎重に扱います。

フィルターなんですこれ。これは交換。


キレイになったら元に戻していきます。

出来上がりました。

今度はトランスミッション本体に合体させます。

パッキンなど部品は全て純正品。全て日産部販埼玉から調達しています。

外した時と同じようにミスなく慎重に組み立てます。

交換したラインソレノイド。

バルブボディも丁寧に扱って、修理の難しさを感じます。

それでもこのクルマは比較的古いインジェクションシステムを使っているので、修理も楽な方なんですけどね。、

これまたきれいに洗浄したオイルパン
明日学校に持って行くようですね。

さて蓋をしました。また再び、日の差し込まない部屋の中で頑張ってもらいましょう。

最終編に続く。