155SSl

タイトルに深い意味はありません。ひっくり返してみたら155に見えるかなって

お若いユーザーの方からタイミングベルトの交換を依頼いただきました

155のV6。同じブッソのV6ですが、2.5のOHCは156などのDOHCのV6と違って分解する部分が少ないのです。
その背景は例のカムシャフトのロック治具を使わないでベルトの交換ができる為に、最小の分解で済むのです

今回はタイミングベルト、ウオーターポンプなどの交換が主たる作業ですが、155ももはや部品が少なく、余計な部分を分解して部品を壊そうものなら、リカバリーができず、大変な事になります。

既にあちこちにマーキングがあって過去に何かしら分解したのがよくわかります

さっそくオイル漏れで汚れているのと、テンショナーベアリングのダストシールがなくなってボールが見えています。
単純にベルトの交換だけをさせてくれないのがこのころのクルマです。

漏れたオイルはあちこち汚しています
ロアアームブッシュもかなり傷んでいます。

クルマはこうして年を取っていくのです
部品が手に入るならこういったところをリフレッシュしたいですが、先日の147同様、あれこれ見ていると突然ホースが爆発寸前だったり、余計な作業が増えてユーザーの懐を直撃します。

147はかなり売れたので、国内にも意外に部品在庫がありますが、155は日本では売れましたが、海外で人気が無く海外で調達するのが難しいのがなんと言っても難しい原因。
当然、一度修理を引き受けると長く預かることになるのを恐れて、敬遠する修理工場が増えてきたように思います

156や147,166は既に無い感じがありますが、ここ2年くらいで一気に部品の入手が難しくなったような気がします。
特にホース類、それは冷却水用だけではなく、ブローバイ、燃料系などどれもやっつけたら後が大変です

なんで大変かと言うと、多くのホースが入口と出口の径が違うホースが多いのです。
おそらく、金属の部品。例えばサーモスタットや各種金属パイプが最初からあって、部品ありきでクルマを作ろうと、パイプ径を違うのを使いまわす為に一番コストが安く済むのが異径ホースを使って接続することなのだと思います。

日本車はクルマありきで部品を作るのでヨーロッパ車のように細々とホースで連結しないで、部品が成り立っている代わりに、いわゆる社外部品を作ることができず、純正の専用部品ばかりになります。

異径ホースもいっぱい種類があって、いつまでも供給されれば良いですが、イタフラ車は部品の生産終了が早く手に入らなくなることが多く、多くの工場で敬遠されがちどころか、妙に中古車価格が安かったりします。

僕らもさすがに155あたりも二の足を踏むようになってきました。
昔の75を思い起こさせるというか、
おそらく75が現役の時は33が似たような状況に、155などが現役の時は75が古参になって部品に困り、33は古代遺跡となって、今は147が瀬戸際で、155は既に終わっちゃった状況で、75は歴史的建造物、33やスッドなどは完全に古代ローマ王朝時代の遺跡か、ロゼッタストーン的な感じになっていると思います。
しかし! アメリカに行っていた105などは部品があるので、寛永通宝的な時代考証になるかな-?とも思います

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