寒いカングー
先日、寒くなったからヒーターを入れようしたら冷たい風しか出ない、と言う訴えのカングーを修理しました
エンジンをかけると水温は普通に上昇して、エアコン於ブロアも元気よく回るのがわかると、見るところは限られてきます。
運転席の下側を覗いてみて、センタートンネル側に青いワイヤーが見えます。
このワイヤーの根元を引くんだったか押すんだったかして、動いてしまって且つ、熱い風が出ればずばりコントロールパネルです。
電気式のエアコンのコントロールだとアクチュエーターなどを疑わないといけないですが、こういった機械式は作業しやすいです
灰皿を引っこ抜いて、下側2つのビスを撮るとカバーが外れます
そしたらコントロールパネルを止めているビスが出てきますからこれを外します。
これを右にしたり左にしたり上下させたりおまじないを繰り返すと
外れます。ワイヤーは下側のピンと言うかスプリングで挟んであるだけなので、ぱちんぱちんと外してやれば外れます。
まあ、見るまでもないのですが
割れてます
どこが? 見えない?
割れてます
という事で、交換なのですが
なんと。部品がありません。一応日産からは欠品中。納期未定で来ているのですが
おそらくこのパターンはこのまま製廃かと思います。
どのみち手に入らないのでどげんかせんと
頑張るとこの部分だけ外れます。うまく外さないとキズを広げる結果になりますからね
BEHRが作っているのですね。
もう風前の灯のような状態なので、割れてグラグラの部分は取っちゃいます。
何かの部材の余りをぶった切って使います。
はいぶった切ったら定盤の上で軽くはたいて平らにします。
さらにちょきちょきしてトリミング
これと
これを
ちょっと粗目のサンドペーパーで足付けします
この二つを接着します。
使うのは強力なロックタイトHY4060GY
母材はABSかデルリンかPPか解らないですが、難接着材かと思われるので、プライマーも動員
この4060はミキシングノズルを使わないので、紙に出して手混ぜ
ぺちょっとのっけて
バイスでしっかり固定
さらに割れた部分を足します。
こんな具合で接着します
IRで加熱します。
10分もするとかっちかちになります。
続いてベルトサンダーでカタチを整えます。
整いました。
さらにワイヤーが通る穴をあけます。
2mmのドリルです。穴位置はガイダンスのようになっていますからそこを攻撃
まあ、見た目は悪いけど見えないし裏側だし勘弁してやってください。
OKですね。
本体と接触もないのでOKですね
動きはまずまずです。
続いて、せっかくなので、ライトバルブも交換します
これで完璧です。
クルマに戻しましょう。
なんかすごいごちゃごちゃしています。
緑の方が風向を替えるダイヤルのワイヤー。
青い方が音頭を調節する、ヒーターコアのシャッターフラップのコントロールワイヤ
取り付けて試運転。
キレイですね。
ちょっと左側のすきまが気に入らないので後からやり直しました。
だんだん部品が手に入らないのが出始めましたねカングーも