夏の終わりの208
ある日突然、電話で暑くて死にそうだから、すぐに直してくれる所を探している、との打診。
かなりな勢いに押されつつ、代車と入庫を承諾しました

プジョー208GTです。
もはや数少ない6速マニュアルです。

ここは開けなくてもよかったのに、OBDコネクターがあるかと開けてしまいました。
もうこの時点で僕もかなり暑さでやられていました(笑)
データリンクコネクターはグローブボックスの中。
なんでバラバラになっているかと言うと、エアコンのヒューズが到底点検できないような場所にあるんですねえ。

で、診断結果はエンジンに問題が。このプジョーに載っている1.6は言わずと知れたBMWのエンジンで、実にトラブルが多いです。
特に電動のサーモスタットは何度も作業したことがありますが、割れて冷却水じゃーじゃー漏れ、電動ファンが止まることなく、バッテリーが上がるまで回ってしまう、エアコンが作動しないなど、いやらしいトラブルが出ます。
今回もこのエラーが関係あるのでは?と細かく調べます

一度消してエンジンをかけると、再びエラーコードが入ります。

診断機のアクティブテストで動かして、イナリ君に音を確認してもらうと、沈黙です。
コネクターには12Vが来ていることも確認できたので不良確定

まずはこのタービンを冷やすウオーターポンプを交換しないと始まりません。やがてタービンブローが待っています。

でも大変に狭い。

まあ、これくらいの部品は道連れにしないと外れませんわな

ポンプの中身はそらもうヒドイもんです。

錆びてガジガジ。

ちなみにこのスクリュー。そのものが磁石で、ケースの中でこれ自体が回転します。モーターと同じ原理で、モーターのアーマチュアを指で回らないよう押さえてしまうと、モーターのカンが回転してしまうのと同じです。ローター側が回転せず、磁石側が回転するという事です

BMWの部品は純正でも意外に安い物が多いです。車体は高いのですが。かつてボルボなんかは車体はそれほど高くないのに、部品はかなり高い印象があります。
あ、中古車ならイタリア車全般がそうですね。車両なんて本当に安く買えて、かっこいいのに部品や修理代はバカ高い。

この辺りでPCを入れ替えて、画像がぐっと少なくなります。
僕が事務所にこもってあれやこれやとやっていて、ぜんぜん撮影できませんで…
この後、ポンプを交換して、エラーは消せましたが、残念ながらエアコンは復旧しませんでした。
ああ、残念。さらに修理は続きます