嗚呼、涼しい風はどこに その2

エアコン修理の166
もう果たして何台エアコン修理をしただろう?
もう僕がリビルドで修理して、古いコア(壊れたコンプレッサー)を回したか解らないぐらいです。
おそらくもう既に僕が返したコアがリビルドされて、僕が使ってしまったケースも多々あると思います。
昔、自分自身でリビルドしてみたり、出所不明の商品を試したこともありましたが、やはりプロの手を借りるのが一番です。
特に、特に信用できる部品を使って、オールジャパンで作られたリビルド品が一番良いと思います。
ちゃんとしたリビルド、または新品メーカーでなおかつ中国などの粗悪な偽物でない部品って結構見分けが難しいです。

しかし156もそうですが、この頃のアルファロメオなど欧州車の多くは、エアコンが弱いと言われます。
それって半分正解で半分間違いなように思います。
これはあくまで私見ですが、元々の考え方が違うというか、文化の違いと言いますか
欧州車、特にイタリア車は、エアコンで車室内を冷やそうとするのに対し
国産車は人を冷やすような考えに基づいているように思います。

多くの欧州車は吹き出し口の大きさが小さく、その代わりダッシュボード上側、ガラスと同じ向きに大きな吹き出し口を持つクルマが多いように感じます。
要はそれによって車室内全体に冷えた空気を送ろうと。そうすれば自然と人もやがて冷えてくるのではないかと
しかし今の日本の夏を乗り越えられるほどの清掃、容量は持ち合わせておらず、暑い暑いとなってしまうのです

国産車はダッシュボードに大きな吹き出し口はありませんが、人に向ける吹き出し口は結構な勢いで冷気を出します。
届かなそうなリアシートを持つような大型セダンやワンボックス車などはダブルエアコンで人を冷やします

これらは構造や文化の違いなので、なかなか変える事ができません。
それゆえ、効きが悪いと言われるように思います。
最近の欧州車は人を冷やす方向にシフトしているように感じますが

中期以降はコンデンサー内にドライヤーフィルターがあります。
これも交換しないと結構な確率でエアコンが直らないケースに出くわします

ところが見ての通り、後期では従来のフィルターが点かないケースがあります。

正直これにはたまげました

こちらの方が僅かに長く、取り付け部分の形状が違うために、全く取り付けできません

全ての交換作業が終わって、エアコンガスを注入しました

うんうんまずまずのチャージ具合です。

これなら冷えるはずです

車内は涼しいです

しかし思わぬ罠が…

低圧のサービスバルブからガス漏れが発生していました。
ああ、無条件に交換してしまえばよかった….

少しも手加減をしてくれないのも、古い欧州車の特徴かもです

ムシを交換しないと

もちろん高圧も低圧も交換して、今度は大丈夫でした

古いバルブコア。Oリングがぺったんこになっているのが分かります

ユーザーにお返しする日がやってきました

恐ろしいまでにコンディションの良い後期166

しかも限定のTiとなれば大事にされるのも納得です。
ご利用ありがとうございました

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