哀しきニセモノ
先日、いろいろ修理していた赤い166をオークションで業販してしまいました

どうも僕は相性が合わないというか、情熱がいまいち湧かないのです。
マスキングで塗られていた背景も一因ですが、傷むスピードも速いのです。
思えば、このクルマ、4年前にクラッチ周りのオーバーホールをしているのにクラッチマスターやレリーズシリンダーを交換したり
エアコンもオーバーホールされているのにコンプレッサーを交換したり
イグニッションコイルを交換しているのに、再び交換したり…
元のオーナーさんがかなり手を加えてかなり良くなったのですが、業販しちゃいました。
彼の地で可愛がられて欲しいですね。
部品がそれなりに早く壊れるにはちょっぴり理由があります。
先日、以前販売したフィアット500がエアコンがダメになり入庫しました。
2年前にコンプレッサー交換したのにい?
これも海外から輸入したとありますが、実はこれは中国から来たのでありました。安かろう悪かろうでした…
これはさすがに身につまされました

つまり、部品は信頼できるところから信頼できるものを使わないといけないのです。


欧州車はいろいろな部品が出ていて、中には中国製の粗悪な物もあります。それもちゃんと確認しないと安い安いを求めると墓穴を掘る場合がある事を肝に銘じないといけません。
だがしかし、こんな場合もあるのです。

なんだかステアリングがとても重いし音も変という訴え
典型的なパワステフルード不足のようで、すぐに来てもらってフルードを足すと約1L近く入りました。
これで様子を見て、車検が間もなくなので、その時にいろいろ見てみましょう
と言う事でいったんお帰りになりましたが、翌日に電話があり、もうハンドルが重くなってしまったと…
再びすぐにお預かりして確認したところ

パワステフルーを入れたそばからじゃーじゃー漏れです。
これじゃ、話しにならないですね
原因はパワステのプレッシャスイッチでした

ところが、何と昨年の12月終わりにプレッシャースイッチを交換しているじゃありませんか!
なんと8ヵ月しか持ちませんでした。さすがにそれはクレームでの修理となりましたが

手前がこれから交換するVEMO製品。奥側は昨年交換した部品。メーカー名が削り取られています。
何と言う粗悪品。しかしこれ、れっきとしたプロの大手部品商のテーエス紹介から取り寄せた物。
電話して事の顛末を話すと、「あー、カングーのプレッシャースイッチ? 一時そんなトラブルが多く出て、仕入れ先を変えたんですよ~。」
と担当者談。「部品はね、6ヵ月だけ保障していますので、もう過ぎちゃっているからダメですねえ」と取り付くシマもない
業界最大手なんですけどねえ…
このセンサー、コネクターを抜くと、ダクダクとフルードが漏れてその圧力で、コネクターが入れられないくらいなんです。
このようにインチキな品をつかまされると痛い目に遭います。
今はネットでいろいろな部品が出ています。相場からかなり離れた金額の部品の多くは中国などで生産されています。
昔書きましたが、ボッシュの箱まで作って売っているニセモノ。
易い物を売りながら、心配な人は純正部品を買ってください、なんて開き直っちゃう物など、部品はいろいろありますからね。
皆さんも気を付けなはれや。


