レリーズ殉職
クラッチ交換を作業しているフィアット500

よく見ると、メインシャフトに何かくっついていますね。
よく見てみますと

レリーズベアリングのなれの果てです。壮絶な傷み方ですね。ベアリングのボールが溶接されちゃっているのがなんとなく見えます

到底同じものには見えません。

このレリーズベアリングはクラッチを押してフライホイールからクラッチプレートを離す役割を持つ大事な部品です。
特にアエレスピード及びデュアロジックでは、ギアが入っている限りでは常に押しっぱなし(クラッチペダルを踏みっぱなし)の状態になるので、疲労度合いも大変なのです。それなのにそれなのに

樹脂使っています。高温には耐えられような設計、素材にはなっているのでしょうが
やはりここは金属を使うべきでは?なんても思いますが…
やっぱり、長い渋滞、急な坂の途中の駐車場、頻繁なストップアンドゴーを繰り返すような運転。
これらは全てクラッチに負担をかけます。できるだけNに入れるようにしましょう



もうプラスチック樹脂の所は多くが蒸発して、大きい部分はワカメのようになってシャフトに巻き付いていたり、トランスミッションとの間に粉々になって入っていました

結局、シャフトからレリーズベアリングが抜け落ちない限りはレリーズベアリングがどうなっていようと、ロボタイズドクラッチコントロールの部分は指令に忠実ですから、この状態でも無理やり回転するクラッチカバーに、手加減なしで押し付けてしまいます
そりゃあ、スゴイ音も煙も出る訳ですよ

当然クラッチカバーもやられています

クラッチ3点とレリーズフォーク、ここには写っていませんがレバーも交換します。

エンジン側はクランクのリアシールを交換しました。

真新しいクラッチが取り付けられました。

結構手のかかるクルマです。


