ゴルフ5の不調
発売当時はツインチャージャーにDSGと話題に事欠かなかったゴルフ5も、もはや14年落ちとなり旧車化してまいりました
エンジン警告灯が点灯して、不調を訴えて入庫して、来たときは音や不具合の感じからイグニッションコイルかと
診断機を見ると
とかくアイドリングがすこぶる調子悪い。当然走りも心もとない。
イグニッションコイルであれば、何番シリンダーのミスファイアなりの情報が入りそうなものですが…
一度エラーコードを消して、サイドエンジンをかけると、サイドエンジン警告灯が点灯
う~ん、これは所謂点火時期が問題なような…
状況証拠は
1.年末のある日突然今の状態になってから一度も良くなっていない
2.常に調子が悪い
3.燃料の補正をECUがかけているがそれでも上手く燃焼させられない
4.カムシャフトセンサーの異常を訴えている
5.エンジンをかけたときにじゃーっとチェーンが何かに当たる音がしている
1.と2.は電気的故障ではなく機械的故障であることが疑われる
3.燃焼タイミングが遅れて、燃え残りのガスが多く出て燃料を絞るが解決できていない。
4.結局ECUはカムポジションセンサーの不良を疑ってエラーを出すが
5.タイミングチェーンが伸びて、テンショナーだけでは張りきれない事の裏返しではないかと
そうです、ゴルフ5はタイミングチェーンを使っています。
昔、多くのクルマはチェーンやOHVが主流でした。タイミングベルトは傷まないようにする材質の問題で、1980年代半ば頃から普及し始めましたが、それでも10万キロでの交換が推奨されています。
チェーンは金属であることから切れる心配がなく、メンテナンスフリーな所を買われ2000年代過ぎた頃から見直され、多くのクルマがチェーンを使うようになりました
ところが、なんと国産、輸入車問わず、いくつかの車種でチェーンが伸びたというハナシが出始めて必ずしもメンテナンスフリーではないことが、まことしやかに囁かれるようになりました
今回も状況証拠はぼちぼち揃っていますが、ユーザーにこの話しをするとやはり、直接証拠を何か見たいという結果になりまして
費用がかかることの前提を説明し、作業することになりました。
まず、このエンジンカバーを取り外すところからスタートですが、そこはさすがのドイツ車
かったくてぜんぜんとれません。
最近イタリア車ばっかり触っていたので、ドイツ車が全て硬いのを忘れていました
思えばポルシェを作業するときは工具がバンバンぶっ壊れるもんな~
と言うスタートしたところから次回に続きます