カングーに水をやりましょう
今年の初めにカングーを買ったお客さんから、整備の依頼がありました。
それは12か月点検の依頼です。
来店する日を決めていらしていただきました。
お話を伺うと、なんと依頼内容の12か月点検とは別に大量の整備の希望が箇条書きになっていました。
箇条書きのメニューはともかく通勤で使うクルマで、お客さんの希望を要約すると、仕事は遅刻をできない職種なので、出勤時に止まらないように整備をしてほしいとの事
なるほど止まらないようにかあ、過去の整備履歴には燃料ポンプの交換歴はあるようです。となると点火を支える事を前提とした整備と基本的な整備をする事にしました。
きれいなアルペンホワイトのボディは12万キロ以上の距離を刻んでいます。
ユーザーさんが心配したのは、途中抜けている整備履歴だそうです。
一通りの整備が希望なので、順番にまいります
こうして整備に理解をいただいて、いろいろな整備をさせてもらえるクルマは幸せです。
こちらも整備冥利に尽きるわけです。
そしてこの中途半端な位置のベルト位置。これもこれで正しいのですよ
タイミングベルトも交換するので、シリンダーヘッドのカバーも外します
これねー、カムの後ろ側の切り欠き。ここが1番の上死点になったときに2つのカムが水平になるのですが
これがねえ、まっすぐにならないのですよ。ずれているのか?と思いがちですが、必ずしもそうとはいえないのです
まあ、それは後述します。
クランクプーリーを緩めます
その背景にはクランクの回り止めが見えます。銀色のローレット加工のがそうです。
これを入れる事により、クランクのカウンターウエイトが当たって、それ以上回らないのですが、反対側、反時計回り、緩める側には回るのです。
それでいいの?と思わんでもないですが、そこはあまり考えなくても大丈夫です。
クランクプーリー。これも交換対象に入っていたのですが、滅多に壊れない、目視で問題ないと判断して使い回しと考えました
この時点では完全な1番トップはそれほど重要ではありませんで。1番に挿したドライバーの適当な位置でOKであります。
タイミングベルト、クランク側スプロケット
FF車にありがちなデカエンジンマウント。これががっちり乗っかっていますから外します
もちろんこれも交換したら、したなりの効果が見込めますが、今回の走行できるようになることを優先することには関係していないので使いまわしです
真ん中のボルトを外すのがちょっぴり大変なアッパーカバー
続いてロアカバー
じゃんじゃん外します
タイミングベルトはそれほど傷んでいる印象がありません。整備手帳にはなんと1度目の車検時、28000km時にタイミングベルトを交換している記録がありまして、さすがにそこから10万キロ無交換はないかもしれません
ではこの後は次回に続きます