アルファロメオ ブレラの車検整備
以前、ディーラーでついに整備を断られ、困ってMPIに連絡をいただいて修理したブレラが、車検のご用命をいただきましてさっそく作業を開始します
車検整備は車検と整備を分けて考えた方が良いです。
車検はあくまで、検査場及び民間車検場で国の定める基準の状態にある事を指し
整備はその車検に合格するために必要な整備をするのです。
しかし、長く日本は国の定める認証整備工場やして整備工場以外に自動車を触らせない車検制度を取ってきたために
自分で整備することを取り上げられ、僕が整備士になって数年たった頃にやっとユーザー車検なる物ができました。
それでも、その後も自動車は自分で修理するものではない的な文化が続き、整備は車検の時にいっしょにやってもらう、
すなわち、車検ごとに整備でもしなければ、自動車を整備する機会が無くなってしまったりする方が結構いるのです。
それとは別に自動車はメーカーが定める、走行距離に応じた整備メニューが存在し、ディーラーはその設定に合わせて交換や整備を行います。
ディーラーはメーカー直系なので、言われた通りに作業しますが、今やアルファロメオの部品流通の極悪さは周知のとおりです。
ディーラーにしかできない事、僕ら町工場でないとできない事。いろいろな役目があるのですね。
さて今回はドライブシャフトのブーツが破れているので、その整備です。
シャフトブーツはアウター(今見えている物)とトランスミッション側のインナーと2つ使っています。
今回はその内側なので、ドライブシャフトを引き抜いて作業するために、トランスミッションオイルが流れ出てしまいます。
出てしまった分を入れればいいのかと思いきや、一度全部抜いて規定量を入れるという方法のようです
このブレラは6速マニュアルなので、ミッションオイルの75W-90のイッションオイルを入れます。
まずは引き抜いてフルードが出てしまう前に、どこから入れるのか?を確認しておきます
このフィラーキャップがとんでもないトルクで締まっていて、難儀しました
でも外して良く見たらガスケットが無くなっていてドレンボルトが張り付いていました。硬いのなんの
1/2のスピンナハンドルがブレーカーバーになりました
いかにも何か入りそうな段差がありました
ドレンを外してミッションオイルを排出します。
さらにシャフトを抜きました
何かノリ状の物が塗られています。前回の車検はこれで難を逃れたのでしょう。
でも今回はぱっくり割れてまして、そのままでは車検に合格できないのです
そのシーラーみたいな糊を剥がしてバンドの接合面を探します
ありましたね。切り取りましょう
続いてブーツを切り剥がして、CVジョイント部を外します
ちょっとした抜け止めがされているので、それを返して
ベアリングが外れました。
しかしなんとほとんどグリスは入っていません。こういう物なのでしょうか?
以前166のドライブシャフトを修理したときもからっからでしたから…
新しいブーツを被せて
付属のCVジョイントグリスをべっちょり入れます。付属しているってことはやっぱ入れるんじゃね?
これにバンドを付けたら出来上がり
かように出来上がり。
ミッションオイルを入れます
2.3L入れろと訴えてます。
あとは先のドレンボルトをそれぞれ締め上げて完成です。
他にも
エンジンオイルに
オイルフィルターや
ブレーキフルードやリアブレーキパッドを交換しました
印象的なリア周り。
さらにバッテリーやワイパーを交換してお返ししましたとさ。結構りっぱな整備になりました。