やっかいな仕事の原因は過去から使者
塗装修理中の166、フェンダーを取り付けて、塗装の準備に入ります
鈑金塗装のプロセスとしては、交換の必要な部分の取り外しや分解→交換するパネルの下地作り
塗装するパネルの研磨及び、下地の研磨→マスキング→塗装→ポリッシング→組み付け
こんなフローなワケです。ま、ざっとですけどね
下地作りが終わったパネルを取り付けて、塗装の前段階に進みます

今回はさんざん迷いましたが、全体的な塗装の状態はそれほど悪くないので、部分補修で対応することになりました。
少なくとも片側のパネルを全部塗るのと迷ったのです。
ですが、リアドアまでと決めて作業します。
リアドアの付属部品は殆ど外します

しかしここで思わぬ敵が現れるのです。
それはマスキングして塗装した、段差と言う弊害です。

誰が悪いという事はありません。166は分解の難しいクルマで、リスクを取りたくないので、巻いて塗った(=マスキングして塗った)のは間違いないです。
ベルトモールくらい外せよ~と言うことなかれ、166はそのベルトモールを外すにはガラスを外さないといけません。
何故?前後のフィニッシャー(ガーニッシュ)の下側にベルトモールが嵌っています。偶然取れても入れることは100無理です。
そのリアドアのフロント側ガーニッシュ(黒い縦長のモール)を外すにはまずガラスを、そのガラスを外す為には後ろ側のガーニッシュ(156で言うところのドアハンドル部分)を外さないと、ガラスを外すことができません。当然、ガラス類を外すという事は内装も分解が必要ですし、結構な作業量になるのです。
特に中古車販売店は、仕入れと販売価格の差が粗利益で、その粗利益を超えて修理費用が高くなることは実損を意味します。
クルマが底値を経験しているクルマがボロいのは、その粗利益幅がとても狭いからです。
つまり、100万円の売値のクルマの粗利益が50%あっても、50万円で商品化できません。すると出来る事はしれています
1000万円の売値のクルマの粗利益が50%だと500万円ありますから、かなりいろいろな事ができます。
ただ、外装修理の費用を預かっていて、全部マスキングで塗るのは利益に走る中古車販売店の常でもあるのはここだけのハナシ(笑)
このクルマが塗られた背景はわかりません。中古車ですから。発注者が予算が無いからなんとかしてくれ、と頼んだのかもしれませんし
中古車屋が見栄えを良くするために格安で作業させたのかもしれません。
とにかく、マスキングで塗られてしまうとリカバリーが異常に大変です。

この段差が無くなるまで研ぎ続けなければいけないのです。さらにはサフェーサーを塗ったり、処置も必要になる場合があります。

まあ、そんなこんなを乗り越えて塗装するのです。↑の画像にもある通り、隣のパネルと隣接した部分を塗装するので、いわゆるブロック塗りと言う、色合わせの必要な塗装方法で塗ります。なので、今回色合わせには時間を要しました

ロッソアルファと呼ばれる朱っぽい赤色、1970年代から使われるアルファロメオの伝統的な外装色ですが、ご存じの通り、赤色は色が焼けやすいので、このベースコートに15%近い硬化剤を混ぜて吹きます ガンはJET4000HVLPです。

しかも赤色はトマリ(隠蔽性=完全に染まる)が悪いので、先に隠蔽性の強い配合で塗って、隣接パネルだけを調色した色で塗装します。
それでも5回くらいは塗装しました。

かようにリアフェンダーと突き合わせる部分にまで塗装しているので、違和感が出ないか出来上がりが心配です。

クリアーはMS(ミディアムソリッド)システムのエクスプレスプレミアムクリアーを使います。そろそろ環境問題からMSシステムも終売しないか心配です。

閉め切った塗装室の中でツナギの上からビニールで出来たペイントスーツを着て、約3kgくらいの重さになるスプレーガンを振り回すのですから、暑いなんてもんじゃありません

一所懸命塗装しました

外国産の塗料は発色が良いです。

まだまだやることいっぱい