どっこい166
作業中のヌヴォラ166
たくさんの部品をこの日も外して行きます
きれいですね。SX=左 左のバンクを意味します
一方後方バンク
カムシャフトシール。こちらはクランクシールより傷みがはるかに少ないので、交換しません。
一番の問題児ウオーターポンプ
タイミングベルトカバプレートーを外さないとこの「屋根」の奥のボルト2本が外れないのです。
タイミングベルトカバープレートを外すにはカムスプロケットをすべて外さないと外れないのです
どこまでも美しいエンジン。傷みが少ないです
さようなら古い純正ポンプ。プラスチックのペラが間もなくって感じな色をしています。色では判断できないか
しかいs作業はここでペンディング。なぜ?もう一台、先に作業していた166が大変だからです!
大変その1
なんと再びICSが沈黙!!
さらに追い打ちをかけるように突然エンジンがストップし再始動が困難になってしまいました。
思えば、ガソリンが殆どなかったので、ガス欠であろうと、携行缶を持ってガソリンスタンドへ
しかし!6Lほど入れるも再始動せず。針は約1目盛りまで上がりました。
手前=左のバンクのプラグを外すと真っ白です。
続いて、シリンダーヘッドに来ているフューエルラインを外してキーを回します。
なんと、全くガソリンが来ません。
給油口を開けて、フューエルポンプの音を確認します。
大変に元気よくモーターが回っているのが聞こえました
すると原因は何らかの理由で燃料を吸えないとなります。新品のポンプですから吸えないのもなにか釈然としません。
しかし、ポンプが勢いよく回っているのにエンジンルームにはガソリンが行かない
単純に考えればガス欠です。
先ほど買ってきた残りのガソリン約8Lをさらに足すと
何事もなかったようにエンジンがかかりました。
やはりガス欠だったのです。しかし、燃料計の針はもう大きい方の一目盛り、もうエンプティランプが消えそうなくらいの位置です
それなのになぜガス欠?
一度頭を冷やすために事務所でイナリくんと打ち合わせ
MPIにある他の新品フューエルポンプを出してきて理由を考えます。
左から147、156のポンプ
真ん中 今回使った物とおんなじ166、中期後期用社外ポンプ
右 166の前期用ポンプ
いろいろ検討して分かったのがこのフロートの位置です。
このフロートが下に下がりすぎてしまうのです。フロートが下がりすぎる状態だと、そこが燃料計の0地点になり、
持ち上げてフロートが下がった場所が0になる場合、燃料タンクの中でポンプは完全に着地してしまうのでフロートが底に当たり浮いてしまい、全く燃料が無いにも関わらず、針が上がってしまうのです。
え? 言ってる意味が解らない?
ではまずは再びポンプを外してみてみましょう
泣きのもう一回
取り外してフロートを見てみると
かなり下までフロートが下がっていますね。これがこのポンプでの0になるのです
一方タンク内はどうなっているかと言うと
目を凝らしてよく見るとポンプが収まるようにへこんでいるのです。
つまり、着地して、ポンプはタンクと、上のフタになる部分をキャップリングで締められたところで、挟まるように止まっているのです。
すると先ほど見た、フロートは最後まで下に行かず、少し浮いた状態になって止まるので、燃料計上には一目盛りあるような状態になるのです。
永遠に減らない一目盛り
一方、純正OEM(ボッシュ)のポンプはポンプの底辺とほぼ同じくらいの位置で止まります
すなわち
こうなるように調整して再度戻します。ひん曲げる訳です。
一方外したポンプは、フロートがずいぶん下まで行っているのが一目瞭然です
再び真っ暗な世界にどっぷり浸かっていただきましょう
そそくさとガソリンを30L入れてみます
はい、ぴったり真ん中まできました。
もう早くからアルファには純正フューエルポンプは無く、社外品を使っているのです。
純正品は無くなろうとも純正のOEM品は長く世の中に残ります。純正OEM品や純正社外などと呼ばれる製品です
それはボッシュやHella ヴァレオなどは新車にも納入しているメーカーで最も純正品に近いクオリティでしょう
166の中期後期はそういったOEMメーカーでは既に生産を打ち切っていて、さらにその下の社外品しか手に入りません。
今回、既に手持ちのボッシュのポンプは使いきり、海外でもボッシュの物は手にはいらず、今までにあまりなじみのないメーカーの物しか手に入らなかったので、それを使いましたが、まんまとやられました。
MPIでは部品を持ち込んでの作業を、基本的にすべてお断りしていますが、こういった事があるので、お断りしているのです。他に手配がつかない部品だと取り返しのつかなくなる場合もあります。
世界に多く出ているメルセデスやBMWなどは聞いた事もないメーカーの物が出てきたりします。
部品が出て来るうちは純正または、純正のOEM品が良いですね。