修理実例
では、自動車の修理を順に追ってご説明しましょう。

1. 入庫から損傷箇所の分解
事故を起こしたクルマはどんどん悪い部品をはずして行きます。ボルトではずす事ができる部品ははずされ、ボルトはビニールで小分けにして組み付け時になるべくわかり易いようにします。

2. 修正作業及び鈑金作業
必要に応じて修正作業を行います。小さいヘコミは引き出し板金と言う方法で、フレームが曲がるような大きなダメージは弊社では、フランス製のセレットと言う自動車専用フレーム修正機を使っています。この修正機は別名ジグ式修正機と呼ばれ、輸入元から車種別のジグを借りて、修正を行います。大変復元精度が高く、各自動車メーカーから純正指定を受けています。

3. 下地作業
一通りパネル修理や修正が終わったクルマは塗装の下地作業に送られます。自動車の補修用パネルは黒い(中にはグレーのもあります)防錆仕上げで入ってきます。まずこのパネルに防錆をより強力にし、塗装強度を上げるために上からプライマーサフェーサーを塗ります。またこの時に見えなくなる部分に色を塗装し70℃で25分焼付けます。
直接ハンマーで叩いたパネルや凸凹のあるパネルは、まず旧塗膜を研磨して金属素地を露出させ、錆び止めと密着を目的としたプライマーを塗布します。その上からボディフィラー(パテ)を塗布し70℃で20分焼付けます。弊社では常に赤外線温度計を使って温度管理しています。
サンドペーパーで研磨します、研磨時に再び露出してしまった素地には必ず再びプライマーを塗布します。必要に応じて再びフィラーを入れますが、金属素地が露出する度にプライマーを塗布します。
パテの研磨が終了するとここには4:1のサフェーサーを塗装します。こちらも70℃で20分焼付けます。ここでも赤外線温度計を使って温度管理しています。ちなみにサフェーサーを塗布する際に、私共では軽い溶剤を使ってパッチテストをします。溶剤を含ませた布を1〜2分間下地の露出した部分に直接くっつけて、溶ける具合によって旧下地の強度を調べます。溶ける度合いによりサフェーサーを2:1、4:1、エポキシ型などを判断します。

4. 下地作業その2
焼き終えたサフェーサーのついたパネルはサンドペーパーの600番、濃い色のクルマは800番で水研ぎします。またこの際必要に応じてぼかし塗装するパネルの分解などを行います。ぼかし塗装とは隣接するパネルとの色差を解消する為に同じ色で隣のパネルまで塗る作業の事です。このあと水分とゴミを良く飛ばしたあとマスキング作業に入ります。マスキング作業は塗料を必要以外の部分に飛ばさない目的以外にゴミを出さないようにさせる意味もあります。取り外しのできる部品は極力取り外し、見切り線をしっかりマスキングします。

5. 上塗り塗装
ついに上塗り工程です。塗装作業の前に、良く脱脂し汚れを落としてエアブローでホコリを飛ばします。1度目の塗装は捨て吹きといって塗装面にトラブルがないか確認をするためにわざとパラパラと吹きます。1回目に問題がなければ2回目以降は塗装面を染めて行く感じで塗り重ねて行きます。完全に補修面や交換部品が塗装色で染まると、ムラや隠蔽不足などその他のトラブルが無いか入念にチェックした後に塗装系の最終工程のトップコート、即ちクリアーコートに移ります。クリアーコートは、以前はまるでスプレーガンをスローモーションで動かすようなそれでいてガラス面のような美しい仕上がりで、常人の方が見たら驚愕の光景でしたが、最近は環境の為商品が変わり、以前程のスローなスプレーガンさばきはなくなりました。それでも国産の塗料に比べるとかなり遅いスピードです。

6. 焼付け及びゴミ取り作業
75℃で25分焼き付けた後は塗装中についたゴミを取ります。ポリッシングと言われる作業です。通常の塗装作業ではできるだけゴミやチリを出さないように準備して1パネルあたりのゴミの量は2〜3個を目指します。基本はやらない方が良い作業です。しかしそうも言っていられないので、ゴミを取ります。まず、セラミックの塊で削り取ります。その後2000番、3000番のサンドペーパーで研磨し、そのポリッシャーでバフ掛けします。クリアーを吹いた後の美しさには長年従事している作業者の私でもため息が漏れます。しかし何かの事情で磨き作業をしなければならないのは実に残念で、この工程が省けるよう日々努力することが塗装責任者の責務です。

7. 最終工程
あとは分解した部品を組み付けます。また溶接したフレームや板金の為にワッシャを溶着させた跡などに防錆剤を塗ります。特殊な形をしたスプレーガンで塗布する事もあります。さらに診断機で故障履歴を消して、洗車をして納車となります。

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